年下の彼 渋谷家との遭遇編  後編








年下の彼 渋谷家遭遇編 後編


----- なんだろう?とても温かい物に包まれていることに気づいて、コンラートは意識を浮上させた。
頬にあたる感触は、ふわふわしていて暖かい・・タオル?おかしい、自分のベットは、リネンのシーツだったはず。
それに何やら、お日様のいいにおいがする。無意識に確認しようと手を伸ばそうとして、その手を誰かが握っている
ことに気がついた。

ー誰かって誰だ?ー

ぱちりっ!と勢い良く目を開くと、目の前に黒が見えた。額をつき合わせるように眠っているのは ---
『ユーリ?』
そうだ!自分は迷子になって、そこをこの子に助けられたのだ。しかし、何で一緒のベットに?
しかも、しっかりと手をつないで寝ているのだろう?試しに、手を上げてみた。指と指が絡まって離れる様子はない。
『・・・ふふ、・・・すごい、離れないや。』
温かかったのは、きっと、このせいだ。この手が自分を ------

ツナギ トメテ クレル

眠る前の事は、うっすらとしか覚えてはいない。だけど、ずーと誰かが、呼び続けてくれた。アレは
『ユーリなんですね?』

この手を掴んでくれた・・コンラートの大切なヒト。

「う〜〜ぅ〜〜ん・・?」
すぐ横で、有利が小さくうめいた。起きたのか?・・・いや、違ったようだ。むにゃむにゃと何かを言うと
再び規則正しい寝息が聞こえてきた。実に、あどけない寝顔だ。顔を近づけてみるが、起きる気配はない。
『ねぇ? ユーリ。俺とず〜と一緒にいてくれますか?』
答えは当然ない。コンラートは、いられるといい・・・祈るように、言葉をつむいで、くちづけを一つ
眠る有利の唇に落とした。


ごそごそ隣で動く気配がして、コンラートは目覚めた。どうやら、二度寝してしまったらしい。
「あ、コンラッドおきた?おはよう・・グッドモーニンぐ?」
最後が疑問系なのは、英語が話せないのだからご愛嬌だろう。
『おはようございます。ユーリ』
対して、こちらは流暢な英語でかえす。目下、話せる日本語がユーリ・ショーリ・ジェニファーなのだから、
これまた仕方ない。足りないところは、ボディーランゲージで補えばいいだろう。つまりーー。

ちゅっ♥

と、軽い音がして、アメリカ式朝の挨拶が、日本の野球小僧の頬に見舞われた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
『ユーリ??どうしたんです?また寝ちゃいました?』
なにやら、固まっている有利の前で、ひらひら〜〜と手を振ってみる。・・・動かない?うーーん?
そういえば、昨日も同じようなことが・・。もしかして、頬にキスはだめなのかな?では、次は額で。←オイ

ちゅーーっ♥♥

今度は、頬を掴むと額に心持長く挨拶を見舞った。
「う・・ううううううう」
『あ、よかった、動いた。おはようユーリ、2度寝したら学校に遅れるよ?』
「うぎゃあぁぁぁぁあああ!!!」
静寂な朝に響き渡る叫び声。渋谷家の朝は、次男の騒々しくも、はた迷惑な悲鳴で始まったのだった。

「どうした!?ゆーちゃん!!」
バターーーン!と、ドアを蹴破る勢いで開け放つと、勝利は可愛い可愛い・・(以下略)弟に駆け寄った。
なぜか、その弟は、真っ赤な顔で頬を押さえて、口をパクパクして床に転がっていた。わなわなと震える
指先が示す先には、ベットの上で不思議そうな顔をした、昨日保護した少年。
『おい、コンラート。お前、ゆーちゃんに何をした?』
つかつかと、ベットに近寄ると、多分悲鳴の原因だろう少年に詰め寄った。一体、何があったんだ?
事と次第によっては子供だからって、容赦はーーーー。
『あ、おはようございます。ショーリ。』

ちゅっ♥

アメリカ式挨拶・・長男にも炸裂。
『〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!うがぎごげ!!!』
一気にドアのところまで、頬を押さえて飛び退く。弟に何があったか、身をもって知ることとなった勝利であった。

『あら、朝から騒がしいわね〜。だめでしょ、ゆーちゃん、しょーちゃん!ご近所迷惑よ。』
そこへ、母・美子が入ってきた。手には、有利が少し前まで来ていた小さめの服。コンラートの着替えを
出してきたのだ。それと、タオルと洗面用具。流石は、主婦抜かりなし。

『コンちゃん、おはよう。これ、昔のゆーちゃんの服だけど、着替えに使ってね。』
『おはようございます。ジェニファー。お心遣い、ありがとうございます。』
服を受け取ると、そのまま首に抱きついて、ちゅっと朝の挨拶をすると、美子は何でもないように、
コンラートの頬にちゅっと軽くキスを返した。
「「げっ!!」」
その様子に、目を白黒させる兄弟。
『着替えたら、朝食にしましょう。コンちゃんったら、夕飯食べないで寝ちゃったし、おなかすいているでしょう?』
「それから、ゆーちゃん、しょーちゃんも、挨拶くらいでおたおたしない!さっさと着替えて降りてきなさい。」
「「・・・はい。」」
言われてみればその通りなのだが、シャイな日本人の男の子の気持ちもわかってクダサイ、おかーさま。

三人そろって、階下に降りると、そこには朝刊を読む一人の男性。面差しは勝利に似ている、否、反対か
勝利が男性に似ているのだ。
『おはよう、コンラート君。』
『お、おはようございます。初めまして、コンラート・ウェラーです。お留守中にお邪魔しています。』
ぺこりとお辞儀をして挨拶すると、礼儀正しいな〜と、頭を撫でられた。男性は、渋谷勝馬と名乗った。
「ゆーちゃん、昨日そのまま寝てしまったんだって?先に、コンラート君とお風呂に入ってきなさい。
日本式の入り方を、ちゃんと教えてあげるんだぞ。」
「わかった、コンラッド!風呂行けってさ。」
勝利が同時通訳して、コンラートにもその旨が伝わると、一瞬驚いたが、すぐさまズルズルと連れて行かれた。

二人が脱衣所に消えると、おもむろに勝利が口を開いた。
『コンラートは、昨日の事をうっすらとしか覚えてないようだ。』
『そうか。』
勝利は、降りてくる時に、有利に聞こえないようこっそりと、探りを入れたのだ。それに対して、
コンラートは、伏せ目がちに良く覚えてないことを、すまなそうに語ったという。勝馬は、痛ましそうな視線を、
小さな少年が消えた風呂場に向けた。中からは、わずかに水音とはしゃぐような声が聞こえてきた。
「大丈夫だよ、親父。コンラートには、あの有利がついている。」


昨日、コンラートが気を失うように眠りについた後、有利の手を握って離さない為、有利とそのまま
寝かせることにしたのだが、困ったのがその身柄の対処だ。見ず知らずの他人の子、いくら親切心から
とはいえ、家に泊めるには、せめて親御さんの了解を取らないといけないが、連絡先がわからないのだ。

なにせ聞く前に、唯一知っているだろう少年自身が倒れてしまったのだ。一歩間違えば、誘拐?
相手が外人だから国際問題とか??だからといって、警察に届けるのも、どうかと思うし〜?と、
困っていたところに、一本の電話が鳴った。いそいそと、でてみると、相手はこの家の世帯主だった。

「あら、やだ、ウマちゃん?丁度良いところへ・・え?なに?今日は帰れないかもって?えぇっ!?誘拐?だれが?
知り合いの子?ああ、まだ、かもしれないってところ?あら、やだ、脅かさないでよ。でっ!どうしてウマちゃんが?
うんうん、そう〜、その子うちの近くに引っ越してきたの?だから、探すの手伝っているのね?わかったわ!
ウマちゃん、私達も近く探そうか?だいじょうぶよ、この濱のジェニファーにかかれば、どんな誘拐犯だって!!」

うわーー、まってヨメさん、まだ犯人がいるって決まったわけじゃないからーー!

受話器越しに、相当慌てているだろう父親の声が聞こえる。なんつー会話をしてるんだ?うちの両親は?母親の元祖
トルコ行進曲を聞きながら、困り事がもう一つ増えていくのを、勝利は頭を抱えたくなるのをこらえて聞いていた。
ーーん?

「まった!お袋!その子供って、どんな子?まさか、コンラートじゃないか?」
「は?」
そう都合よく、うちの周りで子供が何人もいなくなるとは思えない。となると、同一人物と考えるほうが正しいだろう。
「えぇーー、じゃ、うちが誘拐犯なの??」
いや、それはないから。保護しただけで誘拐犯にはなりません。やっぱり、有利と勝利の母だけあって
驚くところのポイントが、ビミョーーー。勝利は本格的に頭が痛くなってきた。

結局、その『まさか』が当たり、探されていたのは、コンラートだった。暗くなっても帰ってこないので、家の者が、
心配して会社にいる父親のダンヒーリーに電話をいれたのだ。そこで、友人(なんと、ダンヒーリーの会社の融資担当が
勝馬で、10年来の付き合いだ。)で近くに住んでいる勝馬に、助けを求めたのであった。一時は、家出だ、誘拐だと
騒いでいたが、何のことは無い、迷子になっていて、よりによって勝馬の家で保護されていたとは、世間は案外狭い
のかも?しかし、見つかったとの知らせに、勝馬がダンヒーリーを伴い我が家に帰ってくると、当のコンラートが
尋常ではない様子で倒れたという。その様子を聞いて、ダンヒーリーには、心当たりがあった。

自分達両親の離婚だけでも辛いのに、その後、親族達の執拗な攻撃に、小さいその身で必死に耐えて生きてきた息子、
その溜まりに溜まった心の傷が、支えとなっていた弟との決別で、あふれていたのだ。
現に、あの屋敷に迎えに行った時の息子の様子は、塞込んでいると言うよりは、もっと異質のものだった。
今ならわかる。あれは全てを諦めた人間がかもし出す、虚無感だ。それに、息子は飲み込まれようとしていたのだ。
わずか、7歳の子供が、そんなものを背負うとは、もっと早く連れだしてやればよかったと今更ながらに悔やまれてならない。

『おい、おっさん。』
後悔にくれる、ダンヒーリーにかけた第一声がそれだ。発したのは、礼儀正しく聡明だと巷で評判のこの家の長男。

『しょしょしょーちゃん?』
慌てたのは両親だ。いきなり、おっさんはないだろう?おっさんは!
『悲嘆に暮れている暇があったら、コンラートとの時間くらい作れ!仕事にかまけて、きちんと話もして
ないんだろう?悪いと思ったら、相手が自分の子供だろうが誠心誠意を持って謝るべきだし、寂しい想いを
させたなら、補うくらい一緒にいてやればいい。悲しいなら、楽しい思い出で塗り替えてやればいいんじゃないのか?
あんたは、まだ何もしていない。後悔は全てをやり終えてからすればいい!そのくらい、親ならとっとと気づけ!』
びしっと、指を突きつけて大人相手に啖呵をきると、ふんとばかりに鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
流石、氷の5歳児と、ボストンにいた頃、近所のお年寄りを恐怖に突き落とした頭脳の持ち主だ。
初対面だろうが、大人だろうが、気に食わない相手に一切の容赦というものが無い。
思いっきりえぐってくれる。巷の評判から察するに、普段は、かなり大きな猫をかぶっているようだ。

ぽかん・・とダンヒーリーは自分より20以上年下の少年を見つめた。まさか、この年になって、息子といって
いいような少年に、頭ごなしに叱られるとは!次に、どうしようもなくおかしくなった。
『ぷっ・・くはっ!・・ははは!あははは!。』
そうだ、たしかに、この少年の言うとおりだ。自分は、まだ何もしていないし、息子はまだ持ちこたえている。

『おい!ダンヒーリー!』
馬鹿笑いをする男に、勝馬が止めに入る。長男の眉間に皺がよっている。やがて、笑いの発作が去ったのか、
にかっとすると、勝利の頭をぐりぐりと、撫でるというより撫で付けまわす?といった具合でわしゃわしゃする。
『たしかに、君の言うとおりだ。ありがとう。実に気持ちの良い喝が入ったよ。』
素直に礼を述べると、憮然としながらも、いえ、こちらこそ、無礼なことを言いましたなどと、云う。
『やーーん、しょーちゃん、かっこいい!さすがウチの長男!ダンさんも、潔くっていいわー。』
『よ・・ヨメさーーん^^;』

うむ、愉快な家族だ。

結局、コンラートはそのまま泊まらせる事となり、ダンヒーリーは改めて、朝に迎えに来る事になったのだった。

「え?ダンヒーリーさんって、俺の名付け親なの?」
意外や意外な繋がりに、有利は目を丸くしてかじっていたパンを落とした。行儀が悪いぞ、ゆーちゃん。
約束通りに迎えに来たダンヒリーを交えて、なぜだか朝食をとることとなった。もっとも、ダンヒーリーは
珈琲だけだが。そこで、明かされる秘密・・でもないのだが、意外なエピソード。親父同士が、10年来の
友人だというのでも驚いたのに〜。

「そうそう、ダンヒーリーが、夏を乗り越えて育つから、7月生まれは祝福される。自分の生まれた国では、
7月はjulyでユーリというんだって、いったら、ヨメさんが気に入っちゃって。」
「まさか、採用されるとは思わなかったがな。」
当時を思い出してか、くっくっくと楽しそうに笑う。何か、この人、大人なのに悪ガキみたいに笑うな。
ワイルドそうな感じだし、俗に言うちょいワルっぽい男前な風貌は、イマイチ隣で上品に朝食をとる少年とは、
似てないような気がする。これがこの可愛いコンラッドの親父さんなのか〜?しかも、やけに流暢な日本語。

「そうそう、だからゆーちゃんは、覚えてないだろうが、ボストンにいた頃、何度か会っているんだぞ。
最後に会ったときは、コンラート君にも会っているぞ。NYでにいた時にパーティーで、ゆーちゃんと
しょーちゃんも一緒に行ったんだが。」
『え?俺も、ユーリに会ったことがあるんですか?』
(ちなみに、只今ダンパパと勝利による同時通訳でお贈りしています。)
「ゆーちゃんが覚えてないにしろ、NYっていうと俺が9歳の時、3ヶ月だけ向うに行った時だろ?ダンヒーリー
さんは、朧げに覚えているんだが・・コンラートは覚えが無いな?その頃なら、2歳くらいか?」
「え〜?しょーちゃんが覚えてないとは珍しい。確かあの時は・・・・・あぁ!」
何か思い当たる節があったのだろう?思い出すと、くすくすと笑い始めた。すると、美子と
ダンヒーリーも何かを思い出したのだろう、にこにこ・ニヤニヤと生暖かい笑いを口元に浮かべていた。

はっ!と、何かを思い出したのか?コンラートが慌てはじめた。
『ち・・ちちうえ!』
しー!と、口に指を立てると、ちらっと有利を見る。どうやら、彼には知られたくない何かを思い出したの
だろう?必死に、目配せする姿が可愛らしい。その姿から、昨日の人形のようにたたずむ姿は、見受けられない。
だが、それは覚えてないからだ。決して乗り越えたわけでもない事を、大人達はわかっていた。

いつか再び、その傷は口をあけるだろう。その時までに、乗り越えられるだけの強さを身に付けさせればいい。
幸いにも、コンラートは有利という支えを手に入れた。そして、ここにいる全員。そこから広がるまだ見ぬ
幾多の人々が、きっとこの子を成長させるだろう。そしていつか、彼は本当の意味で辛かった日々を乗り越え
幸せへと歩んでくれればいい。

「なに?何なの?コンラッド、教えろってば。」
『ダメです。いくらユーリといえども、コレだけは言えません!』
「あ、ケチだな、俺達友達だろ!なー、ちょっとでいいから教えろってば!」
『とも・・だち・・?ユーリは俺と友達になってくださるんですか?』
「え?もしかして、友達と思っていたの俺だけ〜!?」
パッ!とコンラートの顔に喜びが浮かんだ。がしっっと有利の両手を掴むと、
『有利!一生大事にしますね!』
と、宣言した。そして、笑った。花が咲くように、ふわりと自然とほころぶような笑顔だった。

そう、咲いたのかもしれない。硬い蕾のように閉じていた心は、太陽の笑顔を浴びて開き始めていた。
その胸に咲くのは、友情か?それとも、もっと別の ----------


「ゆーちゃん、学校遅れるぞ。」
「げげ、やばっ!」
時計を見ると、すでに走っていっても、ぎりぎりという時間だ。あわてて、ランドセルを引っつかむと
駆け出そうとして、くるっ、と振り向いた。その顔には真摯な表情が浮かんでいた。
「ダンヒーリーさん、コンラッドの事、ちゃんと見ててよ。」
もっともそれは一瞬で、すぐに明るい何時もの笑顔が浮かんでいたので、見間違いかと思ったくらいだ。
コンラッドまたなーーいってきまーーす。と飛び出していくと、すごい勢いで足音が遠ざかっていく。
「じゃ、俺も行くわ。」
続いて勝利が立ち上がる。出て行きざま、コンラートの頭をポンポンっとたたくと、またなと言い残して。
ーまた、おいでー二人ともそう言ってくれたのだと、コンラートはうれしくなった。

「くくっ、なるほど、勝馬、君の息子達は中々侮れないな。」
長男の洞察力や推察力もすごいが、一見、素直そうな子にしか見えない次男のあの眼。出て行くときに
見せたあの力強い・・見ていろと、コンラートの挙動をみて、何を望んでいるか、彼がこれ以上傷つか
ないようにきちんと見ていろと釘を刺してきた。昨日の長男の叱咤といい、見た目の可愛さとは裏腹に
中々の男前ではないか?
「まぁな、自慢の息子達なんでね。」
そういえば、父親であるこの男も、のほほんとした風貌からは、わかりにくいが、中々したたかだった。
そして、その妻も、可憐な容姿と、ちがって案外熱血なご婦人だったな。ーー本当に、面白い家族だ。

『コンラート。』
『はい。』
『良い友人が出来て良かったな。』
『はい!!』
こんな、元気な声を聞いたのは、久方振りか?本当に自分は、この家族に感謝しなくてはならないな。

とりあえず、家に帰ったら、とことん話し合おう。そして、この子の辛かった4年間を、少しでも分かち合って
あげたい。彼が、2度と虚無などに囚われないように。自分を捨ててしまはないように。

『まぁ、うちの有利がいる限りそんなことは無いと保証できますけど。』

昨日、帰り際に勝利が言った台詞。虚無は、何も望まない人間が堕ちるものだと、コンラートは
確かに有利に惹かれはじめている。そして有利も、もっとも、有利のそれは、親愛だろうがな。
中々、ウチの息子の恋路は多難そうだ・・・。まぁ、しっかりそっち方面もレクチャーしてあげよう。




外には澄み切った青空。

どこまでも高い。

もう、少年はその手を伸ばすことは無いだろう。

彼の望んだ世界は、きっとここに -------------。










おまけ


『しかし可愛かったな、ユーリ。うちの子にほしいな〜。いっそ、嫁にもらうか!』
『父上、ユーリは男の子です。』
『なに?だって、小さい時、スカートをはいてたぞ。』
『あー、それ、嫁さんの趣味・・・。』
『うふふふ、だぁってぇ〜。ゆーちゃんてば、何着ても似合うんだもん。コンちゃんだって、前に会ったとき
ドレスだったわよね?』
『ジェニファー、それ、絶対にユーリに言わないでくださいね。』
『あのころ、コンラートが何もわからないと思って、色々な服を着せられていたな・・。』
『父上は、それを見て止めて下さらなかったんですよね?』
『あははは、すまんすまん、息子と娘を持った気分が同時に味わえてお得かな〜〜とおもってねな。』
『俺は、特売品ですか?』







長っ!ど・・どうにか、後編を2日遅れで、できました。
ダンパパ出すパターンとさわりだけのパターン・コンラートに倒れた時の記憶がまったく無いのと少しあるので、
けっこう、話が変わってきてしまいました。それぞれ二つとも書いてみて、しっくり行く方を選んだんですが、
なんか、パズルのように張り合わせてあるのを、新しいストーリーを入れて、削ってこの長さに。
もう少し、コンパクトに出来るように、精進します。ヨザックの話までいかなかったーーー><。

感想というか、ネタというか、何かありましたら拍手か、メルフォで〜〜〜ぇぇぇぇε=ε=ε((ヽ( *〃'(ェ)')ノ))←逃げた。またかよっ!

4月6日19時10分UP