お兄ちゃんで!遊ぼう |
これはどうした事だ!!?? 朝起きたら、隣に人が寝ていた。 しかも裸で同衾・・ 尚且つ、相手は・・・コンラート(弟)だった。 「う・・んっ・・・。」 びっくーーーん!!! ドキドキドキドキ! 軽く身じろぎすると、何故か裸で同衾していたコンラートが目を覚ました。 「・・・・・ぐうぇん?・・おはよ〜ございましゅ・・」 まだ寝ぼけているのか?呂律が怪しい・・普段の彼ならば、その可愛らしい弟の様子に、やに下がる のだが・・いかせん、今はそれどころではない!! たしか、昨夜は、そうだ!ヨザックが任務先でいい酒を手に入れたといって、コンラートと訪ねて きたのだ。そう奴が言うだけあって、その酒は中々美味であった。さらりとした喉越しに芳香な味 わい・・その飲みやすさと、一緒に飲んでいる二人がザルである事を忘れて、ついつい杯を重ねて しまったらしい。何たる失敗!その勢いで・・。まさか弟に無体を働いてしまったのでは!? こっそり頭を抱えていると、つんつんっと肩を突かれた。なんだ・と、振り向けば・・ ちゅ♥ 軽い音と共に、鼻にキスされた。そのまま、白い腕がしなやかに首に絡まってきて。 「グウェンったら、昨日は凄かった・・。」 ぎゃぁぁぁ!!みみみ・・耳元に息を吹きかけるなぁぁ!!! 耳元で色っぽく言われて、グウェンダルは内心プチパニックだ。しかも、よくよく見ればコンラート の鎖骨の所には、赤い鬱血痕があった・・ なななんんてことだ・・・やはり、私は昨日無体を働いてしまったらしい!! 「あ・・。」 身じろいだコンラートが短く声を上げた。今度は一体なんだ!? 「やっぱり・・腰がだるいな・・」 ボソリと呟かれた内容に、ピキピキッ!っと、体が固まる・・腰がだるいって・・腰・・ 少し億劫そうに、脱いであった服を着始めるコンラート。 「どうしよう・・ちょっと、今日は護衛は無理かな?体がツライし・・」 ぎくぎく!! 「でも、有利が不振がるだろうし・・ねぇ、グウェン?」 「な・・なんだ?」 どきどきどきどき!! 「今日・・有利と一緒に休みとってはダメ?」 「や、休み? 小僧も一緒にか?」 「だって・・一人で休みとったら、おかしいだろう?変にかんぐられるし?」 コテン?と小首を傾げてお伺いを立てられる。 「変に・・た・・たしかに・・。」 だらだらだら・・・・ たしかに、有利陛下がこちらに来ている時に、コンラートだけ病気でもないのに休みをとるのは、 おかしいだろう・・しかし、公務もかなり溜まっているし・・ 「あ・・痛っ・・・身体の奥が・・」 びくびっく〜〜ん! 「わ・・わかった!今日一日、小僧と一緒に休め!」 「有難うグウェン♥」 じゃぁ、俺は今日一日養生しているね。そういって、コンラートは笑顔でグウェンダルの部屋を 辞退して・・そのまま最愛の魔王陛下の寝所へと向かった。 「おはよう、ユーリ。いい天気だよ起きて。」 「う〜〜ん、おはよう・・名付け親。」 むにゃむにゃと有利が起き上がる。ふぁぁ〜〜っと背伸びをすると、コンラートが用意してくれた服 を見て、はにゃ??と首をかしげて名付け親を仰ぎ見る。そこで、今日は陛下ではなく、ユーリと 名前を最初から呼んでもらったことに気付いた。 「グウェンが、今日はお休みをくれたよ。だから、今日は、これに着替えて朝市に行こう?」 「!!!まじ??」 「はい、公務を頑張った、ご褒美だよ。」 にっこり♥ 有利は満面の笑顔で、身支度を整えると、有利をつれて自分の部屋に向かう。そこに、軽い朝食の 準備がしてあり、コンラートが身支度をしている間に、有利はそれを胃の中へと入れ込んだ。 何気なしに、コンラートの着替えを見ていると、ある一点で視線が止まった。 綺麗な白い鎖骨の上に咲いた小さな赤い花。 「それ・・。」 「あぁ、これ?綺麗についているでしょう?」 コンラートはさして気にも留めてないように言う。それに、有利は、真っ赤になる。 「ご・・ごめんな・・そんな所につけちゃって。」 「大丈夫ですよ、服を着ればわからないし、それに・・役に立ちましたし・・。」 くすり・・と、朝の兄の狼狽えぶりを思い出して笑う。 「役に???」 ??キスマークがなんの役に立つのだろう?? 不思議がる有利に、企業秘密だよとコンラートは曖昧な笑顔で教えてはくれなかった。 ヨザックがふと外を見ると、お忍びスタイルに化けた主従が、仲良くお出かけする所であった。 「あらま、どうやら、隊長の策略は上手く言ったようですね〜。」 そう、ヨザックとコンラートは、共犯者であった。それというのも、久々に眞魔国に帰ってこられた 有利陛下は、すぐさま溜まりに溜まった書類の署名などの公務に捕まり、この一週間執務室へと缶詰 状態であった。しかも、貴重な休み時間は、自称婚約者の三男坊に追い回され、次第に元気をなく していく主に、二人して心配になったのだ。 それでも、自分は王様なんだから!と、いって、健気に頑張る有利に、何としても休暇を一日で よいから、もぎ取ってやりたい!と・・幼馴染たちは一致団結した! そこで、美味い酒が入ったと、摂政閣下の元へ行き、盃を重ねさせていい感じに酔ったところへ、 強力睡眠薬でねかしつけた。あとは、二人してグウェンダルの服を剥ぎ取って、コンラートも上だけ 脱ぐと、ベットに入り込んだ。ちなみに、それだけだと、リアリティーが無いと、グウェンダルの 胸元にちゅちゅっとキスマークをつけたのは、面白がったこの男であった。 坊ちゃんと幼馴染も遊びに出かけた事だし、暇なヨザックはいい事を思いついた。 今頃、実の弟さんに、手を出しちゃったのでは?と、上司は悶々としているだろう。 そんな上司の反応を見ながら、密かに楽しんでみるのも良いのではないか? うんうん、滅多にそんな事はないし、これは楽しいかもしれない! ヨザックは、にしゃり・・と笑うと、さっそく執務室へと向かったのであった。 9月22日UP 突発、グウェンダルで!遊ぶ。幼馴染達のお話。急に思いついて書いたんで、2時間か・・。 頭使わなくて短いから、結構早く出来ました。もちろん、グウェコンではなく、コンユでっす! |