落ちて恋 番外 2010獅子の日記念SS コンラートというヒト |
ウェラー卿シブヤ・コンラートという人って、どんな御人ですか? 魔王后・ウェラー卿シブヤ・コンラートは、とてつもなく可愛い人である!!というのが、我等が 当代魔王陛下のご意見(主張)だ。 でもって、コンラートは、したたかな人だというのが、その親友である大賢者村田健の意見である。 「コンラッドは、可愛い!!」 「だから、可愛くないとは言っていないだろう?そういったところも含みで、したたかだと言って いるんだよ」 「たとえ村田でも、おれの奥さんの悪口は許せねーぞ」 「褒めているんだろっ!」 もう、このウェラー卿馬鹿わっ! 「えぇっ?何、いきなり褒めてんの?」 てれてれ(〃ノдノ) 「いえ、陛下、グリ江が思うに、猊下は貶したんだと思います…」」 「心底呆れたんだよっ!!」 「やっぱり、貶していたんだな!?」 「今の陛下への発言は、けなすというか、呆れているというか、付き合いきれないという感じでしょうが」 何気に、今日のお庭番は口が悪い。 「でも、さっきのコンラッドの事に関しては、猊下は褒めていらっしゃいましたよ。コンラッドを 認めた上で分析して意見を述べていらっしゃるんです。ですから、【したたか】というあれは、 褒め言葉です。しなやかで強靭な精神っていう意味ですよ」 あぁ、なるほど〜。だったら、ヨザックからはどう? 「コンラッドですか?う〜〜ん、昔は唯一背中を預けられる相手でしたねー?」 「今は」 「向けた途端に切られます!」 「………ヨザ、なにしたの?」 「冗談です!疑惑の目で見ないでくださいよっ!!」 「で?」 もう、冗談はナシだぞ、という目で促される。 「国の舵取りをする、最強の御仁ですからね?命がけで守るべき人っスね〜」 「ヨザック、そんな事言っていいの?村田は?」 「あぁ、健さんは違います。全身全霊をかけて尽くすべき御人ですvv」 「下僕……」 「どこまでも、生きてついていきまーーすvv」 「当然、僕好みのお茶を入れられるのは、君だけだからね」 「健さんvv」 グリ江カンドーーvv 「あーーハイハイ、バカップルめ」 次いこ、つぎーー!! グウェンからみて、どう? 「アレは弟だが、同時にお前と一緒で、私が仕えるべき者だな」 「かたいけど、グウェンダらしい意見だな」 「でも、フォンヴォルテール卿。彼の事を、可愛いとか思っているでしょう?」 「…………弟なんで‥」 「ふ〜〜ん、可愛いと思っているんだぁ〜?へぇーーーー」 「くっ!!殺気を飛ばすな!!」 じゃあ、兄弟つながりで、ヴォルフ、お前は? 「胡散臭い」 「うーわー言ったね?さすがは、フォンビ−レフェルト卿」 「何でも笑顔で誤魔化せると思っているところが許せん!まったく、コンラート兄上は、なんでも かんでも自分の中にしまいこんで、全部一人で背負おうとするんだから、もう少し周りの者にも頼ると いう事をだな‥ブツブツブツブツ」 「あーー、これは、死ぬほど心配しているってことだねー」 「結局、おにいちゃん大好きっ子なんだ」 「「さすが、ツンデレ」」 「何の話ですか?」 「コンラッド!」 「あれー、ウェラー卿」 「視察終わったの?おかえりー」 「はい、只今戻りました。ユーリ」 おーーい、ハートを飛ばスナーー! だめです健さん、聞いていません。 だったらヨザ、飛んできたの切っちゃって! はーーいvvハートブレイクですね?(ジャキーーン!←剣を抜いた音) 「だあああ、やめろ!縁起でもネーーヽ(`Д´)ノウワァァァン」 「はっはっは、飛ばさなきゃいいんじゃないか?」 「…ううう、おれ魔王なのに‥(シクシク)」 「はっはっは、僕なんて大賢者さ」 「この、4000年熟成の発酵過多人格保持者めっ!」 ぎゃいぎゃい言いあう魔王と大賢者を尻目に、優秀な摂政閣下は視察から戻った魔王后に事の次第を たずねる。奴等の言い合いに構っていたら、仕事が進まないのだ。 「それで、ルッテンベルクの様子はどうだったのだ?」 「はい、人間の移住も増えて、特別区の計画は順調です」 「こればかりは、おれか村田かコンラッドじゃないと調整が難しいからな」 そう、有利が言うように、こればかりは生粋の魔族では、うまく調整ができないのだ。人間と魔族は 違う種族である。寿命や魔力などの差はどうにも埋められない問題だ。 だが、同時に、同じように感じ、同じように生きているのだ。違うこと、同じこと、それを理解して 肌で感じられる者はまだまだ少ない。なおかつ、仲介できる施政者となると、今あげられた三人くら いしか出来ないのが現状だ。 それでも、数年前まで人間と魔族が互いの滅亡をかけて戦っていた事を考えれば、格段の進歩である。 「コンラート、くわしい報告は後で聞こう。連日、城と領地の行き来で疲れているだろう。今日は このまま休め」 グウェンダルは、弟の身を案じてそう言った。事実、帰りついて直行したのだろう?彼の髪は埃に まみれていた。 「大丈夫です。これは、俺が待ち望んでいた事業です。一日も早く軌道に乗せたいんです」 キラキラと瞳を輝かせるコンラートに、小さく苦笑をするとグウェンダルは兄の顔から、摂政の 顔へと戻って、魔王と大賢者に視線を投げた。二人も仕方ないと、苦笑を漏らしてコンラートからの 報告に耳を傾けた。ヨザックが彼の外套を受け取り、ヴォルフラムが水を渡す。ギュンターが、素早く メモの準備をすると、執務室は活気ある議論で溢れかえる。 その中心は、穏やかに微笑む彼の人・・・。 ウェラー卿シブヤ・コンラートってどんな人? 最高に素敵で無敵な、眞魔国の宝です!! BY・眞魔国国民一同 2010年4月4日UP すべりこみで、獅子の日小説です。コンラートは、皆に愛されていると主張します!! |