長編パラレル ママシリーズ 狂想曲 狂想曲 第四幕 取らぬ狸の盆踊り |
競技会は、二つの委員会にて、運営される。
まずは、実行委員会・・・委員長はヒスクライフ氏で、メンバーはカヴァルケードの王侯貴族や世界各国 をまわる商人や普段から美しいものを見慣れた芸術家・また祭りの一面も持つ為、そちらの演出する 舞台などの演出家や実務を受け持つ事務次官などを多彩に集めていた。おもに、競技会自体の 運営をする者たちだ。 そして、もう一つ審査委員会。これは、その名の通り、事実上各国の威信を背負って集まる出場者 達の選出を行う委員会だ。これは、流石に国の威信がかかるので、名立たる大国の王国貴族のメンバー が10人ほど・・そして主催国から5人ほどの計15人が取りしきる。こちらも当然代表は、ヒスクライフ氏だ。 ヒスクライフ氏は、一つの問題を抱えていた。今回、100回記念大会運営を取り仕切る国として、 カヴァルケードの民の意気込みは凄かった、ここ数年の激動で世界は変わった。長年敵対していた 魔族との友好が確立され、魔族は忌むべき悪の根源でも闇の民でもなく、共に語り合うべき友人で ある事が解ったのだ。その魔族である眞魔国と一番に友好を結んだ国として、カヴァルケードは人間の 国の旗頭としての役目を負ってきた自負が彼らには有った。実際に、魔族の友好を結びたい国は、 魔王と友人関係にあるカヴァルケードのヒスクライフ氏をまずは訪ねてくることが殆どであったくらいだ。 おかげで、小さな王国であったカヴァルケードは、小さな大国とまで言われるくらいに、世界では 最重要国として扱われるようになった。それと共に、世界の文化と魔族の文化が入り込み、かつて ない繁栄をもたらしていた。世界の最先端を行く国!それが今のカヴァルケードだ。 よって、この100回記念大会が自国で開始されるに当って、歴史に残る斬新な大会を催したいと 意気込む実行委員会側に対して、各国の王侯貴族が名を連ねる審査委員は、『歴史』ある大会 の『権威』を損ないたくないと考えていた。ようは、いつも通りでいいではないかという審査委員会側。 そう、ヒスクライフ氏が頭を痛めていたのは、二つの委員会・・革新と保守の対立であった。 そんな中、審査委員・実行委員があつまる合同委員会に、今回招かれた人物がいた。今年から参加する 眞魔国・・魔族の代表選手と。 「やぁ、みなさん、はじめまして〜。眞魔国競技会参加チーム・監督のムラケンでぇーす!」 「「「「は・・ぁ?」」」」 事実上の世界一の大国・そして、世界一力を持った国。そこからくる代表使節団・・どんな人物が 送り込まれたかと、主に審査委員が構えてみてみれば・・・いきなりのこの軽いノリに誰もが付いて これなかった。こ・・これが魔族?魔族と直接会ったことのない者は、その軽すぎるノリに、逆に硬直した。 長年、闇の民だとか、悪の化身とか言われて来た化け物じみた姿とは、にても似つかない・・?というか、 ただの子供に見えるのだが・・。それにしても・・・魔族とはこんなに軽くていいものだろうか? 「あーぁ〜、こちらは、眞魔国から代表選手を引き連れておいでになりました。選手団代表の 村田健様です。村田様は眞魔国のおいて、大賢者という人の国で言えば大神官に当る方でして〜。」 ヒスクライフ氏が、どうにか村田のフォローをする。最初、ただの少年を代表と送り込んできたのかと? 競技会の権威を馬鹿にされたかと思った、審査会の委員も『大神官』にあたるという肩書きに、 それなりの人選をしてきたと、納得した。 「「「「ほほ〜ぉ」」」」 「それも、猊下は双黒並び立つという眞魔国のお一人。双黒の大賢者様なのですよ。」 「「「「そ・・双黒!!」」」」 驚く合同委員会の者達の前で、ムラタは目に手をやりコンタクトをはずす。金髪碧眼と思っていた少年 の目は再び上げられたときは・・・ 美しい漆黒であった・・・!! その深い色を目の前にして、どよめきが走る。 黒などというのを身に纏う者を見たことのあるものなど、ヒスクライフ以外にはいなかった。長年不吉と され禁忌とされた色だ。魔族と会ったこともない者もいる審査委員会の委員など驚いて口をぱっくり あけている者までいる・・一応それなりの国の王侯貴族なのに・・・。 双黒並び立つ眞魔国・そう、人間の国にまで、その名をとどろかすのは、頂点に立つ二人の双黒の少年。 一人は、27代魔王陛下・・そしてもう一人がその魔王と同等の力を持つという双黒の大賢者だ。 まさかそんな大物を、競技会代表に送り込むとは、眞魔国の意気込みを感じて、委員達は驚いた。 その双黒(髪は染めているのだという)の少年は、人懐っこさに理知的な笑みを加えてにっこりと笑った。 そうやって笑うと、黒い瞳など気にならないくらい、可愛らしい少年だ。 「いやぁ〜、僕の肩書きは気にしないでください。今回は、新たに参加する国として皆様に御挨拶しに 来ただけですから!しかし素晴しいですね、美を純粋に競う!しかも毎回国で持ち回りにし、公正性 を保つなんて、最近我が国も芸術面に力を注いではいますが、いや〜〜中々・・・芸術とは一昼夜で なせるものでは有りませんからね〜。この機会に僕らは各国の文化を学ばせていただきたいと思って いるんですよ〜。」 その愁傷かつ謙虚な態度に、ますます、委員の態度は軟化した。 「ほうほう、それはいい心がけですな。」 「有り難うございます。」 審査委員の一人が、大儀そうに言い放つのを、村田は澄ました笑顔でやり過ごす。 「それと、今回は初出場という事で、国の代表枠で一人、ヒスクライフ氏の推薦枠でで一人参加させて いただけることになりました。今日は国の代表を連れてまいりましたので・・フォンビーレフェルト卿、 皆様に御挨拶を!」 村田がさくさくと話を進めていく、すっかり彼のペースにはまっていると、選手だという一人が呼ばれて 入ってきた。・・ざわり・・・会場は途端にざわめいた。 現れたのは、輝く金色の髪・・深い湖の水底を思わせるような深緑の瞳・白磁の肌・薔薇色の 頬を持つ・・天使が舞い降りたような美少女だった。 ほぅ・・とそこら中からため息が漏れる。王侯貴族の美姫と言われたものを見慣れた彼らでさえ、 目を奪われるような正当派美少女・・これは・・いきなり優勝を攫いそうな美しさだ。 「眞魔国を代表して参加させていただきます。フォンビーレフェルト卿ヴォルフラムと申します。」 すっと腰を曲げ『紳士らしく』優美に挨拶をした代表選手におや〜?と皆で首をひねる。 今の声?ボーイソプラノではなかったか?それに、ヒスクライフが訂正というか、補足説明を入れる。 「フォンビーレフェルト卿は、先の魔王26代ツェツィーリェ上王陛下の三男・元王子殿下なのですよ。」 「「「「おおおおとこーーー!?」」」」 「えぇ、彼は国内屈指の、正当派美少年!しかも血統はぴか一ですからね!権威ある競技会に出場 させるのに、こちらも厳選しましたとも!美を競の出場選手として、彼ほど適任者はいないでしょう。^^b」 驚く人々を尻目に、しゃぁしゃぁと言い放つのはもちろん村田だ。 ヴォルフラムは内心・・何処が厳選だ・・今大会に出場するなど、会議のかの字にも出ていないだろ! と、毒づいていたが・・今日は絶対に許された発言以外をしない約束なので、黙り込むしかなかった。 全ては、愛娘グレタのためである!がまんだ。が・ま・ん!プーにしては、素晴しい忍耐でここにいた。 「はぁ・・えー、ヒスクライフ殿?これは一体?」 まさか、男性が参加するとは思ってなかった審査委員の一人がヒスクライフに問う。 「競技会は、美を競う場所。参加資格には、美しいこと以外に参加資格をを問う物はない! という一文が競技会、参加者資格の欄にはのっています。つまり、男であろうが既婚者で あろうが、美を競うだけの容姿さえもっていれば良いということです。彼はどう見ても、参加 資格を持ち合わせているように、私には見えますが?なにか?」 確かに・・目の前の天使かとも言うべき少年は、参加資格どころか、出れば今大会優勝 間違いないと思える、容姿を持っていた。これを、除けるというのは・・・競技会自体が 有名無実になってしまいかねない・・。 「うぬぬぬ・・。」 唸るのは審査委員、各国から送り込まれてきた彼らは、当然自国の代表者を有利に導きたい! 目の前には自国の代表がかすむほどの美少年。このままだと彼に優勝を持っていかれてしまう。 かといって、此処で参加を阻止すれば、自国の代表を勝たせたいが為に、有力選手を妨害 したと取られてしまう。そんな事になったら大会の権威を落としたと、罵られるかもしれない。 そんな審査委員の葛藤をよそに、実行委員の方は、前代未聞の魔族の大会出場だけでも 話題性が抜群な上に、初の男性参加者!しかも優勝最有力候補の出現に色めき立った。 100回の記念大会、実行委員であるカヴァルケードの民は、これで、初の魔族の出場者と 初の男性出場者でもって、もしかすると初の男性優勝者を出した大会として名を残すこと になるぞ!と・・。 「それにしても、見事なまでの、美への追求ですね。僕の知っている催しとは、ちょっと 違いますね。」 にこやかに関心をする村田に、そういえば・・と、ヒスクライフが話の水を向ける。 「そういえば、猊下は陛下と同じ国のお生まれでしたね。猊下の出身国ではどの様な風に 催されるのでしょうか?ぜひ、実行委員会としても聞いてみたいですな。」 「僕の育った地域だと、美人コンテストというのですが、その地域を代表する者が地域の名誉と 自分の美しさをかけて競うんです。それはこちらと一緒ですね?」 「ほうほう」 「ですが審査方法が少し違いまして、美とは内面から表面に向かってあふれ出るものという観点 を持ちまして、美しさはもちろん、所作・教養・主義思考なども審査対象になるのです。」 「ほー、内面からあふれ出る?」 「ですから、参加者は、その体格を見る水着・・これは僕らの国で海などで泳ぐ時に着る服 ですが、体格が良く見ることが出来るので、これを着て審査を受けます。ほかに、ダンスや 特技を披露するなどのほか、語学力も試されるので、毎回お題にに沿って演説をしたり 全てが終ると、ドレスアップして一同がかいし、そこで結果が発表されるわけですが、 一番大きな大会では優勝者は一年間各国を親善大使として回たっりしますね。」 「ほほ〜・・美の親善大使ですね・・それは中々素晴しい!」 「もっとも、それは一番大きな大会で、小さい物もあり、中には審査に料理とか入っているもの もあるんですよ〜。どう特色を出すかは、どんな人を選びたいかによりますね〜。料理なんか 出されたら、うちのフォンビーレフェルト卿なんて、困っちゃいますがね〜。」 あははは〜。何て呑気に笑う少年とは反対に、審査委員たちには、ある考えが湧いて出た。 審査項目を変える事によって、自国の代表者に有利に運ぶ事ができれば、この少年を負かす 事ができるうえに、・・うちの姫が優勝できるかも!と・・取らぬ狸の何とかである・・。 「いや〜、内からにじみ出る美しさ・・なるほど、猊下のお生まれになった国にはすばらしい考えが 有るのですな〜。」 「たしかに、それは納得だ。知性がない美しさなど、真の美とはいえませんな。」 そう言ったのは、教養深い姫をもつ、某国A氏。 「それと優しさもほしいですね〜。家庭的な保養力などもいいですな〜。」 といったのは、小国でありながら美人の産出国として名高い某国B氏。小国故にお姫様も家事を こなせるという。 あ〜でもない、こーでもないと、自国有利に進めようとする審査委員たち、困ったのが実行 委員の面々だ。このままだと、どの審査委員の意見を採用しても、恨みをかいそうだし・・ ヒスクライフ氏も困惑顔だ。 こんな時は、言いだしっぺである彼に、どうにかしてくれないかという視線が注ぐ。すると、村田は ふむふむとみなの意見を聞くと、それを紙に書き出して、その意見の下に縦線を書いた。次に 適当に横線を書き縦線の一番下に適当に『当り』を3つほど書いた。そしてそこを隠れるように 折り曲げると、にっこり笑って提案した。 「さすが、審査委員の方々の意見はどれも素晴しい、ここは公正に阿弥陀くじで決めましょう!」 っと・・・・・・・。 あみだくじ〜!? 「あみだくじ〜あっみだくじ〜どれにしようか?あみだくじ〜!」 何やら異国の歌を歌いながら、審査委員たちに一本ずつ線を加えさせると、一番上に名前を 書かせ、線をとどっていく。そして当り!が出た国の意見を採用するというのだ。 たしかに、これなら皆条件は一緒。かくして、求められる資質条件が阿弥陀くじで決まるという 異例の事態でも、公正さは守られ幕を閉じた。 しかも、気付けば過去に見たことのない革新性が高くなおかつ、公正さも権威も損なわれない 大会が開かれるかもしれない期待は高まり、このあとは、実行委員の手腕にかかっていた。 やる気が俄然出る実行委員のカヴァルケード国民達。ここで、この事態を見事に取りまとめた 大賢者の手際に実行委員が感動し、ぜひ、色々お知恵を拝借したいと、村田は請われて 特別顧問に就任したというのだ。 「まったく、僕はダイケンジャーの口の廻りに辟易したぞ!!」 絶対に話すなといわれて、途中怒鳴りたいのを我慢していたヴォルフラムは、そう兄に訴えた! その兄・・いや、姉?は、よしよしと胸に抱いて弟を慰める。 麗しい兄弟愛なんだろうが、有利はちょっと面白くない。グレタは無邪気に、お母様グレタも〜! といって、コンラートの飛びついた。弟を放して、娘を抱きしめるのを、ホッとして有利は見た。 その様子を、渋谷も嫉妬深いね〜などと、村田思いつつも、先のヴォルフラムの発言を受けて軽口を叩く。 「あっはっはっは、まぁ、まかせてよ〜。僕は口から先に生まれた男さ〜!」 「村田・・褒めてない!しかも、それは自慢にならないだろ!」 やや、げっそりとした感じで、それでも有利は律儀に突っ込みを入れる。すでに、条件反射なのだろう? 「いや〜、渋谷君。相変わらずツッコミがいいね〜。さすがムラケンズの相方だ。」 「いや、そんなの結成してナイし、つーか相方言うな!」 「そうですよ、猊下!相方ならユーリは俺の相方になるんです。」 それに、何故か別方向から参戦するコンラート。ヴォルフラムとグレタは訳がわかっていないが、 どうせ、たいしたことではないだろう(←大当たり)と、二人でお茶を飲み始めている。 「アンタ・・相方が何か解っているのか?・・いや、いい、寧ろ解らない方向でお願い!つーか、おれは アンタとバッテリーは組んでも、相方は組まないぞ!!」 「え〜、ユーリ。一緒にお笑い目指しましょうよ〜。」 「マジ目指すのかよ!って・・ムラタ?村田だな!コンラッドに変なこと吹き込むなよな〜。」 「え〜、聞かれたから答えただけなのに〜。」 「ぜったいに、お笑いとかギャグとかを、アイツに振るな!」 ギャグと聞いて、ヴォルフラムも真っ青になった。ついこないだ、ウェラー卿はギャグで血盟城を 氷点下に陥れたセンスの持ち主だ。なにがあっても、コンラートにギャグは言わせるな!は、 血盟城の鉄の掟だ!! 「・・・ひどい・・・そこまでいわなくても・・」 うるるんっと、コンラートが目を潤ませてみせたが・・ウェラー卿がギャグを言うことに比べたら その程度では動じない面々。それにどうせそれは・・。 「また村田だな・・コンラッドに地球産の小道具を渡すなって言ったのに・・。」 「あれ、ばれました?猊下から貰った目薬です。」 がっくりと、肩を落として有利が言うのに、あっさりとコンラートが白状する。まぁ、このくらいで泣く ようなタマではない事は、ここにいる全員が知っている。 「さすがにこのメンバーじゃ騙せないか?ちょっと、残念ですね。」 「「・・はぁぁぁぁ〜〜〜3 ・・」」 最近、黒くなってきたコンラートに、有利とヴォルフはそろって、深いため息をついたのだった。 さて、そうこうしている内に、競技会の内容が発表された。 それは、第一次審査から画期的なものであった。まず、美人コンテストであるからには、美しくなければならない! 競技会は祭りの最終日に行われるが、まず第一次審査として、写真選考による一般投票が実施された。 眞魔国から大賢者が『たまたま』持ち込んだその一式に、カヴァルケードの実行委員は飛びついた。 描くのではなく、写すという絵姿。写真の論理自体はそんなに難しいものではなく、ピンホールカメラを即席で 作って見せて説明。それの進化系(←合ってはいるが、かなり乱暴な説明)だと、デジタルカメラを見せ、 実際に写して見せて、それをプリンターで印刷してみせた。インクの関係上、そんなに刷れないから、一人2枚ね! 全身写真と胸から上のアップ写真。それを祭り会場に張り出し、訪れた人が投票するのだ。もちろん一人で 何度も投票しようとする者も出ることを考慮し、投票者は何と抽選だ!それも、商店街の福引などでよく 見かけるおなじみの抽選器・・通称ガラガラ・・を、なんと眞魔国にいるアニシナに鳩を送って作らせた模様。 急ぎ折り返しでコッヒーが10匹ほどで届けてきた時には、流石に実行委員も度肝を抜かれたという。 一時審査で選ばれた上位10名が、祭り最終日の決勝に進むという。名前や出身国などは、一切ふせられ、 番号で投票するのだが、一般投票は一人1点で300人が選ばれる。それに審査委員が手持ちの得点20点分を 振り分け決定するという。さすが村田がかんでいることはある・・すんご〜〜〜く大掛かりだと有利は思った。 そして2次審査である決勝の内容は・・ 「なあ、ダンス・謎賭け問答・特技披露は、何と無くわかるよ・・でも料理【実技】って?? お嬢様が自分で料理なんてするんか?」 「あぁ、それは、多分、ビーレフェルト卿を狙った票落としだね。僕が何気な〜く、彼が料理が 不得意だからなんていったからね〜。」 「珍しい、お前がうっかりそんな本当の事を言うなんて・・。」 「いやだな〜、渋谷!ワザとに決まっているじゃないか〜ぁ。」 「は?」 君が今言ったろ?貴族の令嬢が自分で料理をするかなんて怪しいって・・まず殆どの出場者はした事が ないだろうね〜。 「まぁ、殆どの出場者はここで恥をかくね・・でも・・それが狙いさ。」 キミ・・僕らが何しに来たのか覚えている? 「流石です、猊下!そうですね・・それが狙いですか・・それは・・楽しみですね。」 くすくすと、コンラートと村田が顔を見合わせて笑うのを、有利とヴォルフが解らない。 それに、コンラートが可愛い名付け子と可愛い弟に、言い聞かせるように説明してくれた。 『有利?俺達が来たのはね・・・グレタに喧嘩を吹っかけた馬鹿姫を、 コテンパンに熨す為なんだよ?』←純黒の微笑み♥ ねぇー?♥ と、二人して顔を見合わせてにっこり笑う様は・・とても可愛らしい微笑みで御座イマシテ・・・ おれとヴォルフは、戦慄を覚えずには、いられなかった。 うわ〜〜ん!妻が(姉上が)真っ黒で怖いよぉぉ〜〜〜〜〜!!! ((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル 8月30日UP 今回は、猊下のご様子をクローズUP!純黒コンビ結成か?いや〜〜、猊下楽しそうですね? コンママもすっかり猊下と息が合ってきました。いや、名付け子と弟さんは泣いているみたいですがね。ヾ(;´▽`A``アセアセ |