10万打ヒット企画アンケート 第三位組み合わせ |
「・・んっ!!・・ふぅ・・っぁ!・・」 その噛み締めて紅く染まった唇からは、気持ちいいのか、鼻に掛かった甘いと息が思わずと言ったように零れだす。 「コンラッド・・気持ちいいなら・・声・・押さえないほうがいいぜ?」 背中から圧し掛かる立派な体躯の青年が、自慢の上腕二頭筋をつかって、的確に下に押さえ込んだ青年の イイ所をじわり・・と、せめてゆく。 「ん・・・ヨザ・・・ア・・ソコ・・今の・・」 ぐいっと、真上から打ち込むように動かすと、ねだるようにコンラートは甘くなく。 「ここか?」 ぐりっと動かすと、あぁ!!っと、ひときわ高い声が、周りの少年達の鼓膜を震わす。 「どうして欲しい?コンラッド・・言わなきゃわからないぜ?」 「あ・・そこ・・ソコを、ぐりぐりってして・・・」 「こうか?」 ヨザックはねだられるままに、グリグリと動かすとコンラートは、うっとりと声を上げ続けた。 「あ・・ヨザ・・ソコ・・ソコがイイ!・・・ぁ・・だめ!やめないで・・もっと・・グリグリしてぇっ・・」 「コンラッド、こっち、すごく固くしているぜ?」 「だって・・それは・・ヨザックのせいだろう?・・・ぁ・・!」 コンラートが、気持ちよさに潤んだ瞳で、背後に圧し掛かる男を見た。潤んだ琥珀の瞳は、独特の銀色の虹彩が 散って、とても綺麗だ。そのうえ、うっすらと上気した頬も色気をかもし出して、彼にねだられれば、ヨザックは 言われるままに、奉仕し続けてしまいそうになる。 「だから、サービスしてやるよ。」 ヨザックは、彼の細い腰をぐっと掴んだ。 「うん、いっぱいしてくれv」 「コンラ〜〜〜ト!!グリエ〜〜ぇぇ!!」 ふるふるふる・・・ 「お・・おまえら・・生徒会室で何をしている!!」 「あ、グウェンダル会長、おはよう。」 「あ、親分、おはよーーっす。あ、会長も副会長の後にやってあげましょうか?」 窓辺のソファーの上で、幼馴染の少年二人が、怪しい会話をしながらしているのは?マッサージであった。 「あ、ヨザ、そこ、その腰の所、もっとぐーーって」 「コンラッド、肩ほどじゃないけど、腰も凝っているな。」 「だから、お前が書類製作を俺に回したからだろう?キーボードの打ちすぎて、腕から背中どころか腰まで 固くなっちゃって。」 「はいはい、うでによりをかけて、揉み解しますってば!」 「あ〜〜ごくらく極楽。」 「マッサージが、こんな卑猥な会話になるなんて、これはヨザックのテクニックのせいか? ウェラーの色気のせいか?」 「あ、健ちゃんおはようございます。健ちゃんもアタシのテクニック披露しちゃいましょうか?」 「そうだな〜、肩だけやってもらおうかな?」 「はーい、じゃぁ、あとで揉みますね。」 「う・・こ・・コンラッド・・。」 「なに?どうしたのユーリ涙目で?」 「何がじゃない、さっきからコンラート!お前って奴は!!」 「ビーレフェルト卿?いったい何を怒っているんです?だって、グウェンと村田が来てなかったし、 別に仕事前なんだからマッサージくらいいいじゃないですか?」 「よくなーーい、それを聞かされる僕達の身にもなってみろ!!」 「???え??マッサージだよ・・じゃない、ですよ??」 そう、有利とヴォルフラムは、先に来ていて、ずっとコンラートたちの会話を聞く羽目になっていたのだ。 おかげで、有利は体の一部分が反応してしまうし、ヴォルフラムも居た堪れなさに泣きそうになった。 「あー、渋谷、トイレ行ってきたら?」 「うう。すまない!」 村田に促され、ドタバタドタバターーン!っと近くのトイレに有利が駆け込んだ音がした。 「あぁ、おトイレ我慢していたのか?もしかして、一緒に来て欲しかったのかな?昔から、トイレの花子さん とか、こわがっていたからな。」 いや、それは小学生の頃の話だろう?中二の今、そんなことはないと思うが?だが、コンラートは立ち上がると、 有利の後を追おうとする。彼にとっては、有利はいつまでも可愛い弟分なのである。 「まて、コンラート。せめてもの武士の情けだ・・ほっといてやれ!」 「??なんですかそれ?」 それを、グウェンダルが引き止めた。イマイチわかっていない彼は、いいからいいからと、皆に 取り押さえられたのであった。 いま、有利は熱の放射をしている最中だ。その頭の中で描く相手は、もちろん大好きな彼だ・・その本人が 行ったら有利が気の毒すぎる・・・。あんなに解かり易く、コンラートにラブ電波を送り続けているのに、 まったく気がついてもらえない有利に、皆同情してしまう。中には我が身と合わせている者もいるようだが・・? ここは、とある国のとある一角にある、全寮制の私立中高一貫校で、中学生に当たる1〜3年生と高校生に 当たる4〜6年生が同じ学舎で共に勉学に勤しんでいる。 眞魔国学園生徒会には、生徒会長のグウェンダル・ヴォルテール(6年)・副会長のコンラート・ウェラー(5年)・ 書記であるヴォルフラム・ビーレフェルト(2年)の『学園似てない三兄弟』を中心に、コンラートの幼馴染の 運動部総部長のヨザック・グリエ(5年)。文化部総部長の村田健(2年)。村田の親友で学園のマスコット的な 書記の渋谷有利(2年)にて構成されている。 なお、渋谷有利の父、渋谷勝馬とコンラートの父ダンヒーリー・ウェラーは親友である。それが縁で、コンラートは 有利の名前を偶然つけることいになってしまった。おかげで、二人は名づけ親子という特殊な関係でもある。 そのせいか、コンラートは有利を弟としてずいぶん可愛がっていた。有利も、実の兄がいるのに、コンラートを 一番慕っているせいで、とうとう学園にまで追いかけて入学してきたくらいだ。 「すみません、戻りました・・・。」 有利が、すまなそうに、戻ってきた。 「有利大丈夫?具合でも悪いの?お薬飲むかい?」 コンラートは有利が心配でならないらしい。有利が帰ってくるまで、そわそわとドアとにらめっこだ。 この男、普段は優秀なのだが、名づけ子が絡むと、まったく仕事になりゃしない! 「ユーリ・・」 コンラートは瞳を閉じると、そっと有利に顔を近づける。 「え?うわっ」 「しー・・、だまって?」 どんどん迫ってくるコンラートの綺麗な顔に、有利の心臓は、ばっくん!ばっくん!と大きく跳ねる! 長いまつげが、涼しげな目元が、そして薄い口元に、ついつい目が行って・・有利はどうしようかと、 内心 グンルぐる!で考えがまとまらない。その内にとうとうコンラートの綺麗な顔が、鼻が触れ合う くらいに近づくと、ぎゅーーっ!!と、目をつぶった。 コツン・・と、おでこ同士がくっついて、熱はないね?と・・コンラートがつぶやいて離れた。 この間、わずか3秒・・・・・・・。 「へ?あれ?」 「しーぶや。こんな人前で、そんな事するわけないだろう?」 誰が何をとは言わないのは、せめてもの村田の優しさだ。 そこで、ここが生徒会室で、周りには多くのギャラリーがいることを思い出した有利!! カアァァァ!!っと、真っ赤になった有利は・・・うわぁぁ〜〜ん!!と、泣きながら駆け出して・・・ 再びトイレへと走り去ってしまった。 「え?ユーリ?ちょっと、どうしたの?ユーリ!?」 「うわぁぁん、コンラッドの馬鹿ぁぁ〜〜、一人にしてくれ〜〜。」 そしてそのまま、篭ってしまった。あれでは、ユーリは出て来れないし、コンラートも戻る気はないだろう。 と・・なると?? 「今日『も』、ウェラーと渋谷は使い物にならないね・・。」 「まったく、あのへなちょこと天然はっ!」 ひくひくとグウェンダル生徒会長のコメカミが引きつる。 「馬鹿は放っておいて、朝の会議を始める!」 副会長と、書記一名が離脱のまま、生徒会長の苦虫をつぶしたような声と共に、各自の席に戻り 会議が始まった。 ドンドンドン! 「ねぇ、ユーリ出てきてくれ!」 「でれるか(天然)ぼけーーー!!」 さわがしいBGMが廊下から聞こえてくるのを、まるっと無視しながら。 2009年5月12日UP コンラッド総受けで、学園モノ。フェロモン無自覚白次男が巻き起こすどたばたギャグ。 10万ヒット企画アンケート、第三位の組み合わせです。えっと、もっと長かったんですが、 ここがキリが良かったので、ばっさり切っちゃいました。 これ以上続くと重くなる。か〜〜るくか〜〜るく書きました。ちょっと思いついたので メモ程度の書いておいたものです。ヨザコン・ユコン辺りは入れたな。・・あとは、グウェコン 村コン・プーコン・ギュンコン・・べりコンとか・・うははは^^;そんなに入らない・・。 最初間違えて、黒次男・・というか、やさぐれ次男で書いちゃった。そっちは、また別の機会に。 |